クリングルファーマ株式会社.

DEVELOPMENT

研究開発

研究開発

創薬シーズ

当社の保有する創薬シーズは組換えヒトHGFタンパク質であり、当該シーズを用いて、臨床試験を実施しております。HGFは当初、肝細胞の増殖因子として発見されました。増殖因子は細胞の表面に存在する受容体と結合することにより、細胞の核(遺伝子)にシグナルを伝達し、細胞の増殖開始のスイッチをオンにする物質です。HGFはもともと体の中で働く物質であることから組換えタンパク質として製造が可能になれば、高い安全性と効果を併せ持つ医薬品になる可能性があります。

その後の研究によって、HGFは細胞増殖以外の生物活性を併せ持つことが明らかになり、対象となる細胞も肝細胞だけでなく、腎臓、肺、皮膚等の細胞に対して効果があることが示されました。特に、線維成分の蓄積により細胞の機能が低下する「線維化」や「硬化」を解除する作用(抗線維化という)及び神経細胞・グリア細胞等の神経系細胞に対する生物活性が明らかになると、複数の難治性疾患に対する治療薬の候補として様々な研究成果が報告されました。

開発パイプライン

臨床試験までステージが進んでいるパイプラインは4件(脊髄損傷急性期、筋萎縮性側索硬化症(以下、ALSという)、声帯瘢痕、急性腎障害)、動物疾患モデルにおいて有効性が認められ、臨床試験準備のステージに進んでいるパイプラインが1件、基礎研究のステージにあるパイプラインが複数あります。現在は、最も開発ステージの進んでいる脊髄損傷急性期パイプラインの自社開発に注力し、自社で薬事承認を得ることにリソースを集約しております。

対象疾患 開発段階 臨床試験 申請・承認 提携先
第I相 第II相 第III相
脊髄損傷急性期 第Ⅰ/Ⅱ相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)終了、POC取得済み、オーファン指定取得済み、第Ⅲ相試験実施中 終了2 終了2 実施中 丸石製薬㈱
東邦HD
ALS 第Ⅱ相試験(プラセボ対照二重盲検比較試験)実施中(医師主導治験) 症例組入れ終了、投与期間継続中 終了 実施中
声帯瘢痕 第Ⅰ/Ⅱ相試験(オープンラベル用量漸増試験)終了(医師主導治験) 次相試験計画中 終了2 終了2 計画中
急性腎障害 第Ⅰa、Ⅰb相試験(オープンラベル用量漸増試験)終了、安全性、薬物動態確認済み、パートナー探索中 終了 パートナー募集

組換えヒトHGFタンパク質の臨床応用の可能性がある疾患

HGF再生治療薬の適応拡大の可能性

用語解説

用語
意味・内容
第Ⅰ相試験
少数の健常人を対象に、安全性(人体に副作用は無いか)・薬物動態(被験薬が体にどのように吸収・分布・代謝・排泄されていくか)を確認する試験。希少疾病においては、患者を対象に第Ⅰ相試験と第Ⅱ相試験をあわせて第Ⅰ/Ⅱ相試験として行うこともある。
第Ⅱ相試験
比較的少数の患者に対して第Ⅰ相試験で安全性が確認された用量の範囲で被験薬が投与され、安全性、有効性、用法、用量を探索する試験。
第Ⅲ相試験
多数の患者に対して被験薬を投与し、第Ⅱ相試験の結果で得られた有効性、用法、用量を確認する試験。
希少疾病用医薬品
患者数が少なく(日本においては5万人未満)、治療法が確立していない難病に対する医薬品のこと。
POC
新薬候補物質の有用性・効果が、患者を対象とする臨床試験によって確認され、治療薬になり得るという仮説(コンセプト)が実証されること。
非盲検/オープンラベル
医師及び患者の両方がどのような治療を受けているかがわかっている状態で行う試験。
プラセボ
色、重さ、味及び匂いなど物理的特性を可能な限り被験薬(治験実施の目的となる、開発中の未承認有効成分を含む製剤)に似せ、かつ薬効成分 を含まない「偽薬」のこと。
二重盲検比較試験
医師及び患者の両者がプラセボか被験薬かがわからない状態で行う試験。試験終了後に開鍵し、被験薬投与群とプラセボ群の間で有効性や安全性 を比較する。
用量漸増試験
被験薬の用量を段階的に増やして投与する試験。